【Part1 好気的生命体の誕生】 酸素博士岩垣コラム
地球の誕生した時は空気中に酸素はなく、光合成の出現が藻類での酸素光合成を高め、はじめて空気中へ酸素が放出されていました。光合成生物の出現は25億年前で、15億年前に好気性菌の出現、その後核を持つ生物の出現が起きています。ラン藻類の増殖と植物の陸上進出が空気中の酸素を高め、現在の空気中酸素濃度は20.9%とされています。生体という立場でみますと、5億年前の原子魚が我々の先祖といえます。生命体の進化の末裔が我々動物なのです。棲んでいる環境で機構は違いますが、全ての生命体が酸素を利用して生存し続け、安心して生存できる要因は酸素が存在することにあります。
応用生物研究所の加藤博士は、酸素を必要としない酵母菌に酸素を流すことで、Mitochondriaが形成されることを見出しています。酵母菌は嫌気的菌で、酸素を利用しないで生存する仕組みを持っていますが、酸素を与えられると酸素を吸収するようになり、酵母菌内にMitochondriaが形成されます。空気中の酸素が生命体の細胞内にMitochondriaを形成することから、酸素が生存する事で好気的菌が形成されるという研究です。なぜこのような現象が起こるのかは明らかにされてませんが、酸素の働きによって起きることは確かな事で、トレーニング選手の筋では血管の増殖が起きると、筋細胞内のMitochondriaの増殖が起きることから酸素がその要因になっているのです。